author:菊政 勲
date:2003年5月


目次


はじめに

EWinTeX2 は ASCII日本語LaTeX2e 用の統合環境エディタです。 Windows95/98/NT4.0 (何れも日本語版)上で動きます。 EWinTeX2 はフリーウエアです。使用条件については
使用条件及び著作権 をご覧ください。



EWinTeX2 って何?

EWinTeX2 は ASCII日本語LaTeX2e 用の統合環境エディタです。 TeX の処理系として、淺山 和典 さんの TeX DLL for Windows 95/NT ([2])を使います(デフォルト)。またインプレスの TeX for Windows ([1])の wpvtex, bwpvtex や 乙部 巌己 さんの bwpvtex ([3]) にも対応しています(切り替えて使う)。 更に暫定仕様ですが(角藤さんの)コマンドライン版の TeX にも対応しています。 またプレビューワーは SHIMA さんの dviout for Windows を使います。 インプレスの WinDvi32 及び WinDviPro32 も利用可能です。

TeX の文章の編集を支援し、TeX のコンパイルからプレビューまで一連の流れを EWinTeX2 から行うことが出来ます。



EWinTeX2 の使い方

ここでは EWinTeX2 の使い方を大まかに説明します。



動作環境

Microsoft Windows 95/98/NT4.0 (日本語版)用です。NT は Intel 系のものに限ります。ハードウエアは Windows が普通に動いているマシンなら特に問題ないと思います。EWinTeX2 が必要とするハードディスクの容量は 2M バイト程度です。メモリーは何でもかんでもオンメモリーでやっているので結構食いますが、それでどうこうというほどでもないと思います。

EWinTeX2 って何? で述べた TeX の環境が整っている必要があります。動作確認は、[1]を使ってインストールした状態で行っています。



インストール

  1. 始めに TeX の環境を整えておく必要があります。
    [1]、[2]、[3] や FTP 等で必要なファイルを入手し、インストールの後、必要な設定を行っておいて下さい。
  2. EWinTeX2 のインストール先を考えておきます。
    デフォルトは \Program Files\KiKu\EWinTeX2 です。インストール中にインストール先の指定が出来ますので、必要であればそこで変更して下さい。
  3. EWinTeX2 の配布ディスクの中の setup.exe を実行し、指示に従って下さい。Windows でよくあるインストールです。



初期設定

淺山 和典 さんの TeX DLL for Windows 95/NT を使う場合

インプレスの TeX for Windows の TeX を使う場合

乙部 巌己 さんの bwpvtex を使う場合

(角藤さんの)コマンドライン版の TeX を使う場合



淺山 和典 さんの TeX DLL for Windows 95/NT を使う場合

とりあえずしなければならない設定は TeX の種類を選ぶだけです。 EWinTeX2 を起動し、メニューの「
設定(T)TeX Format の選択 」を選んで下さい。 「TeX の選択」ダイアログが開きます。そこで使用するTeX を選んで下さい。デフォルトでは「縦組み LaTeX」が選択されています。 選んだ後、OK ボタンを押して下さい。初期設定はこれだけです。 TeX やプレビューワーのパスの設定は特に何事もなければ必要ありません( TeX DLL 及びプレビューワーの指定 参照)。



インプレスの TeX for Windows の TeX を使う場合

  1. (TeX Module を選択する)
    EWinTeX2 を起動し、メニューの「
    設定(T)TeX Module の選択 」から「WinTeX」を選んで下さい。一旦終了せよ、とのメッセージが出ますので、OK ボタンを押し、EWinTeX2 を終了して下さい。
  2. (TeX Format を選択する)
    EWinTeX2 を再起動し、メニューの 「 設定(T)TeX Format の選択 」を選んで下さい。「WinTeX 関係の設定」ダイアログが開きます。ここで TeX のインストールされているフォルダー(例: C:\WINTEX\BIN )をフルパスで指定して下さい。また、Big TeX か small TeX かを選択し、更にフォーマットファイルを選択して下さい。OK ボタンを押してダイアログを閉じて下さい。
  3. (必要ならプレビューワーを設定する)
    以上で初期設定は終わりですが、もしプレビューワーが起動しない様でしたら、 TeX DLL 及びプレビューワーの指定 を参考にプレビューワーの設定を行って下さい。



乙部 巌己 さんの bwpvtex を使う場合

  1. (TeX Module を選択する)
    EWinTeX2 を起動し、メニューの「
    設定(T)TeX Module の選択 」から「bwpvtex」を選んで下さい。一旦終了せよ、とのメッセージが出ますので、OK ボタンを押し、EWinTeX2 を終了して下さい。
  2. (TeX Format を選択する)
    EWinTeX2 を再起動し、メニューの 「 設定(T)TeX Format の選択 」を選んで下さい。「bwpvtex 関係の設定」ダイアログが開きます。ここで TeX のインストールされているフォルダー(例: C:\PTEX\BIN )をフルパスで指定して下さい。更にフォーマットファイルを選択し、OK ボタンを押してダイアログを閉じて下さい。
  3. (必要ならプレビューワーを設定する)
    以上で初期設定は終わりですが、もしプレビューワーが起動しない様でしたら、 TeX DLL 及びプレビューワーの指定 を参考にプレビューワーの設定を行って下さい。



(角藤さんの)コマンドライン版の TeX を使う場合

(この仕様は暫定です。将来変更されるかもしれません。)
  1. (環境変数の設定)
    環境変数の設定の際、エディタとして EWinTeX2 を指定して下さい。 オプションの行番号には /e を付けて下さい。 例: SET TEXEDIT="C:\Program Files\KiKu\EWinTeX2\ewintex2.exe" /e%d %s AUTOEXEC.BAT ファイルなどバッチファイルの中に書く場合は、 SET TEXEDIT="C:\Program Files\KiKu\EWinTeX2\ewintex2.exe" /e%%d %%s
  2. (TeX Module を選択する)
    EWinTeX2 を起動し、メニューの「
    設定(T)TeX Module の選択 」から「Command Line TeX」を選んで下さい。一旦終了せよ、とのメッセージが出ますので、OK ボタンを押し、EWinTeX2 を終了して下さい。
  3. (TeX Format を選択する)
    EWinTeX2 を再起動し、メニューの 「 設定(T)TeX Format の選択 」を選んで下さい。「TeX モジュールの設定」ダイアログが開きます。 ここで「TeX のコマンドパス」として使用したい TeX の実行ファイルのフルパスを入力してください。「参照」ボタンも使えます。 例: c:\usr\local\bin\platex.exe
  4. (必要ならプレビューワーを設定する)
    以上で初期設定は終わりですが、もしプレビューワーが起動しない様でしたら、 TeX DLL 及びプレビューワーの指定 を参考にプレビューワーの設定を行って下さい。



使い方

(1) 新規作成の場合はメニューの「
ファイル(F)新規作成(N) 」(あるいは対応するボタン)を選んで下さい。 テンプレートを開く(M) を使うことも出来ます。 既にあるファイルを編集する場合は

(i) 前回 EWinTeX2 を終了したときに開いていたファイルをそのまま開くのなら「 ファイル(F)最後のファイルを開く(L) 」を選ぶかボタン image/lastfile.gif を押す、

(ii) 「 ファイル(F) 」の下方にある履歴ファイル(にあれば、そこから)から選ぶ、

(iii)「 ファイル(F)開く(O) 」(あるいは対応するボタン)で目的のファイルを選ぶ、

(iv) エクスプローラ等から Drag and Drop で開く、

(v) 関連付けを使ってエクスプローラ等から目的のファイルをダブルクリックして開く、

等のやり方があります。

(2) TeX の原稿を入力、編集して下さい。その際、 LaTeX メニューユーザーメニュー を使うと便利です( 便利に使う為のヒント 参照)。

(3) TeX にかける(コンパイルする)際は、

(i) メニューの「 実行(C)TeX -> プレビュー(U) 」を選ぶか、

(ii) ボタン image/exectp.gif を押すか、

(iii) あるいはショートカットキー「Ctrl + U」を使う

等の方法があります。TeX のコンパイルが行われた後、(エラーがなければ)そのまま引き続きプレビューワーが起動します。

単に TeX にかけるだけでプレビューワーの起動を必要としない場合は

(i) メニューの「 実行(C)TeX 」を選ぶか、

(ii) ボタン image/exectex.gif を押すか、あるいは

(iii) ショートカットキー「Ctrl + U」

を使って下さい。TeX のコンパイルが行われます。

また、原稿にラベルを使って入る場合など、2度 TeX にかける必要がある場合は、

(i) メニューの「 実行(C)TeX -> TeX -> プレビュー(W) 」を選ぶか、

(ii) ボタン image/exect2p.gif を押すか、

(iii) あるいはショートカットキー「Ctrl + W」 を使って下さい。TeX を 2 度かけた後、プレビューワーが起動します。

また、「 TeX -> プレビュー(U)image/exectp.gif の代わりに「 TeX -> リプレビュー(Y)image/exectrep.gif 、「 TeX -> TeX -> プレビュー(W)image/exect2p.gif の代わりに「 TeX -> TeX -> リプレビュー(E)image/exect2rp.gif を使うと、TeX のコンパイル後、今開いていたページを再表示してくれます( 便利に使う為のヒント 参照)。

(4) EWinTeX2 を終了させる際は、子ウインドウ(編集ウインドウ)を先に*閉じない*で、そのまま終了させると、次回起動した時に「 ファイル(F)最後のファイルを開く(L) 」やそのボタンが有効になりますので、次回のファイルの呼び出しが楽になります(お勧め)。

(5) TeX のコンパイル中にエラーが生じた場合は「TeXからの問い合わせ」というキャプションのダイアログが開き、「どうしますか?」と聞いてきます。 通常は e を入力してリターンキーを押すか Editorボタンを押してください。 すると編集画面の、\TeX がエラーを発見した場所にキャレットが移動し、その行がハイライト(反転表示)されます。エラーを見つけて修正してください。なお、C言語のコンパイルの場合と同じように、エラーがあるのは必ずしもその行であるとは限りません。元もとの原因はもっと上の方にあるのだけれども、\TeX がここまで来てやっとエラーに気づいた(同にも解釈できなくなった)、ということもあるのです。

よくあるミスは \{ と \} の対応がきちんとついていない、殊に \} の忘れ、同 \verb@$@ の忘れです。EWinTeX2 ではこの種のミスを発見する作業の支援のため、「括弧に色をつける」という機能を用意しています。怪しい段落を選択し(反転表示の状態にし)、メニューの「編集」から「括弧に色をつける|\{ \}に色をつける」等を選択してください。その部分にある対応する \{ \} が同じ色で塗り分けられます。



便利に使う為のヒント

LaTeX メニュー

ユーザーメニュー

記号表

リプレビュー

対象ファイルの固定

コマンド補完メニュー

end挿入

コメント化・解除

その他



LaTeX メニュー

EWinTeX2 には予め LaTeX でよく使う環境がメニューとして備わっています。このメニューにある環境は、メニューから選択するだけで、現在の編集ウインドウのキャレット(カーソル)位置に、対応する環境(コマンド)が挿入されます。メニューの
LaTeXメニュー 及びマウス右ボタンのポップアップメニューにあります。



ユーザーメニュー

LaTeXメニュー にはないんだけれども、よく使うコマンドや決まり文句があるんだけどなー、という場合には自分でメニューに入れることが出きます。設定するには

(i)メニューの「 設定(T)ユーザーメニュー(U) 」を選んで下さい。 「 ユーザーメニューの設定ダイアログ 」が起動します。

(ii)「追加」ボタンを押して下さい。「 メニューの追加ダイアログ 」ダイアログが開きます。

(iii)「メニュー名」(=メニューに現われる名前。自分で分かり易い名前を付けとけばいい)、「内容」(=メニューから上で設定した「メニュー名」を選んだ際に、編集ウインドウに挿入される内容。複数行でも構わない)を記入して「OK」ボタンを押して下さい。「備考」は自分の為の覚え書きです。特に必要ありません。 設定した内容が「 ユーザーメニューの設定ダイアログ 」のリストに追加されている筈です。 「OK」ボタンを押して下さい。

ここで設定したメニューは「 ユーザーメニュー(U) 」から選ぶか、編集ウインドウでマウスの右ボタンを押すとポップアップメニューとして現われます。そこで項目を選択すると、対応する内容が現在編集対象になっている編集ウインドウのキャレット(カーソル)位置に挿入されます。



記号表

TeX でよく使うと思われる記号の一覧表を用意しました。これを使えば、記号の名前を覚える必要がなくなります。メニューの「記号表(Y)」から Plain TeX 用か AmS-TeX 用かを選んで下さい。AmS-TeX 用以外は Plain TeX 用と思って下さい。更に、「数式(M)...」で使う記号か「数式以外(N)...」で使う記号かを選択すると、記号表が開きます。 ここで右側のウインドウで記号の種類を選ぶと、左側のウインドウに記号の一覧が現われます。必要な記号名を選んで(マウスで指し左クリック)挿入ボタンを押すか、ダブルクリックすると記号名が編集ウインドウのキャレット(カーソル)位置に挿入されます。 なお、AmS-TeX 用の記号はフォントその他、AmS-TeX 用の環境が整っていないと使えません。



リプレビュー

TeX のコンパイルに引き続きプレビューするには「
TeX -> プレビュー(U)image/exectp.gif を実行すればいいのですが、この場合プレビューワーには最初のページが表示されています。最初はいいのですが、TeX の原稿を修正後、修正がうまくいっているかどうか確認したいような場合は(いちいちそのページに戻さないといけないので)不便です。そこでこのような場合は「 TeX -> プレビュー(U)image/exectp.gif の代わりに「 TeX -> リプレビュー(Y)image/exectrep.gif 、「 TeX -> TeX -> プレビュー(W)image/exect2p.gif の代わりに「 TeX -> TeX -> リプレビュー(E)image/exect2rp.gif を使うと、、TeX のコンパイル後、今開いていたページを再表示してくれて便利です。なお、一旦プレビューワーを閉じてしまうと、この機能は使えませんので、プレビューワーは開いたままにしておいて下さい。



対象ファイルの固定

EWinTeX2 が原稿を TeX にかける際、通常対象とするファイルは編集ウインドウの一番上にある、現在編集対象となっているファイルです。ところが TeX の原稿を複数のファイルに分割して input や include を使って読み込んでいるような場合等、編集しているファイルと、TeX にかけたい(コンパイルしたい)ファイルが異なることがあります。このような場合、TeX にかけるファイルを固定しておくと、どのファイルを編集しているかにかかわらず、TeX にかけるのはその設定されたファイルになります。

この設定はメニューの「 設定(T)対象ファイルの固定(F) 」で行って下さい。なおこの際、「対象となるファイルパス:」を入力するだけではなく、「対象となるファイルを固定する」にチェックを入れるのをお忘れなく。また、対象ファイルを固定しているのを忘れて、編集中のファイルが TeX のコンパイルの対象になっていると思い込んで、おかしいなー、何で? ということがままあるので注意して下さい。



コマンド補完メニュー

例えば \se と入力したところで「Ctrl + ;」(Control キーを押しながら ; キーを押す)または「Ctrl + L」を押してみて下さい。(La)TeX のコマンドの内 \se で始まるものがメニューとして現れます。この中から選択すると、選択した文字列(の \se から後の残りの部分)が挿入されます。メニューから選んでる間にはキー入力した方が速い、という話もあったりしますが、コマンドのスペルを忘れたとき等には役に立つかもしれません (^^;) 。なお、全てのコマンドがメニューに現れるわけではありません。



end挿入

例えば \begin{xxx} と行の先頭で入力し、改行後「Ctrl + /」を押してみて下さい。 \end{xxx} が挿入されます。
LaTeX メニューユーザーメニュー を使いこなすようになると、ほとんど必要のなくなる機能ですが、ちょっと便利かも。



コメント化・解除

選択されている(複数)行の先頭に % を入れたり、 % を削除することが出来ます。コメント化はメニューの「
編集(E) 」から「コメント化」を選ぶか「Ctrl + Shift + 5」、コメント解除は「 編集(E) 」から「コメント解除|選択行先頭」を選ぶか「Alt + Shift + 5」で行われます。



その他

その他にも、さりげなく便利な機能がいっぱい! メニューの「
編集(E) 」、「 設定(T) 」、「 設定(T) | オプション(O) 」等お試し下さい。



TeX DLL 及びプレビューワーの指定

EWinTeX2 はレジストリーをみて、TeX DLL のパスとプレビューワーのパスを勝手に探して設定しますので、通常は設定する必要はありません。 もし、EWinTeX2 でファイルを開いているにもかかわらず、「実行(C)」メニューの「TeX」や「T」ボタン等が使用不可の状態にある場合は、TeX DLL のパスの取得に失敗しています。これは通常起こらない筈なので、もしこのようなことが起こった場合は、TeX の環境そのものがうまく設定されていない可能性もあります。「日本語LaTeX2e」のインストールをし直して下さい。

また、ファイルを開いているにもかかわらず、「実行(C)」メニューの「プレビュー(O)」や「P」ボタンなどが使用不可の状態で、プレビューできない場合は、プレビューワーのパスの取得に失敗しています。EWinTeX2 ではプレビューワーは拡張子 .dvi に関連付けられているアプリケーションをレジストリーから探して、使うようにしています。もし、EWinTeX2 がパスの取得に失敗しているような場合は .dvi の関連付けをし直してみて下さい。それでも駄目なら、EWinTeX2 のメニューから「 設定(T) | プレビューワーの設定 」を選んで、プレビューワーのパスを入力(あるいは参照ボタンを押して選択)して下さい。以後、そのプレビューワーが使われます。また、取得に成功している場合でも、異なるプレビューワーを利用したい場合は、同様の設定を行うことでプレビューワーの指定が出来ます。



関連付けの不具合

setup.exe で EWinTeX2 をインストールした際、拡張子 .tex は EWinTeX2 に関連付けされ、エクスプローラ等で拡張子 .tex を持つファイルをダブルクリックすると自動的に EWinTeX2 が起動し、そのファイルを読み込みます。ただ、現在のところこの関連付けに不具合があって、Program Files 等の空白を含むフォルダーをパスに含む TeX ファイルの場合はうまくいきません。これを解消するには、 EWinTeX2 を起動しメニューから「
設定(T) | .tex を関連づける 」を選んで実行して下さい。これで不具合が解消されるはずです。 なお、レジストリーの取り扱いになれている場合はレジストリーエディタで直接、キー

HKEY_CLASSES_ROOT\TeX.Document.1\shell\open\command

のデフォルトの値中の %1 を "" で囲んでも OK です。



アンインストール

Windows の「コントロールパネル」にある「アプリケーションの追加と削除」で「EWinTeX2」を選び「追加と削除(R)...」ボタンを押して下さい。アプリケーション本体やインストールされた dll ファイルが削除されます。ただし、インストール後作成されたファイルは削除されないので、不要であれば手動で削除して下さい。



メニュー

ファイル(F)

編集(E)

検索(S)

実行(C)

LaTeXメニュー

ユーザーメニュー(U)

記号表(Y)

設定(T)

ウインドウ(W)

ヘルプ(H)



ファイル(F)

ファイル関係のメニューです。



編集(E)



検索(S)



フォルダー内検索ダイアログ



実行(C)

TeX

プレビュー(O)

TeX -> プレビュー(U)

TeX -> TeX -> プレビュー(W)

リプレビュー(R)

TeX -> リプレビュー(Y)

TeX -> TeX -> リプレビュー(E)

カレント行のプレビュー(C)

TeX -> カレント行のプレビュー(H)

TeX -> TeX -> カレント行のプレビュー(L)

印刷(I)

Emergency Stop

TeX DLL のバージョンチェック



TeX

 対象になっているファイルを TeX にかけます(TeX でコンパイルする、TeX で処理する)。これに先立って、対象となっているファイルは上書き保存されます。ただし、ファイルに変更がない場合は保存は行われません。また上書き保存は黙って実行されます。保存前に問い合わせを行うようにするには「
設定(T)オプション(O)保存前に問い合わせる 」にチェックを入れて下さい。

 対象になるファイルは、特に指定がなければ、現在編集対象になっているファイル、すなわち、一番上になっている子ウインドウのファイルですが、 対象ファイルの固定(F) で対象となるファイルが固定されている場合はそのファイルになります。この場合はファイルの保存は行われません。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/exectex.gif を押すか、あるいはショートカットキー「Ctrl + T」でも実行することができます。



プレビュー(O)

 プレビューワーを起動しプレビューを行います。対象は、特に指定がなければ、現在編集対象になっているファイル、すなわち、一番上になっている子ウインドウのファイルに対応する dvi ファイルですが、「
対象ファイルの固定(F) 」で対象となるファイルが固定されている場合はそのファイルに対応する dvi ファイルになります。対応する dvi ファイルとは元のファイルのファイル名の拡張子 .tex を .dvi に替えたファイルパスをもつファイルです。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/execprev.gif を押すか、あるいはショートカットキー「Ctrl + O」でも実行することができます。



TeX -> プレビュー(U)

 対象になっているファイルを TeX にかけた後、(エラーがなければ)引き続いてプレビューワーを起動し、処理結果を表示します。対象その他は「
実行(C)TeX 」 を参照して下さい。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/exectp.gif を押すか、あるいはショートカットキー「Ctrl + U」でも実行することができます。



TeX -> TeX -> プレビュー(W)

 対象になっているファイルを 2度 TeX にかけた後、(エラーがなければ)引き続いてプレビューワーを起動し、処理結果を表示します。対象その他は
TeX を参照して下さい。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/exect2p.gif を押すか、あるいはショートカットキー「Ctrl + W」でも実行することができます。



リプレビュー(R)

 現在プレビューされているページを再表示します。プレビューワーが起動していないと無効です。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/execrepr.gif を押すか、あるいはショートカットキー「Ctrl + R」でも実行することができます。



TeX -> リプレビュー(Y)

 対象になっているファイルを TeX にかけた後、(エラーがなければ)引き続いて処理結果を表示します。ただし、
TeX -> プレビュー(U) が最初のページを表示するのに対し、「 TeX -> リプレビュー(Y) 」では現在表示されているページを最初に表示します。従ってプレビューワーが既に起動して、同 dvi ファイルを表示している必要があります。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/exectrep.gif を押すか、あるいはショートカットキー「Ctrl + Y」でも実行することができます。



TeX -> TeX -> リプレビュー(E)

 2度 TeX にかけることを除けば
TeX -> リプレビュー(Y) と同じです。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/exect2rp.gif を押すか、あるいはショートカットキー「Ctrl + E」でも実行することができます。



カレント行のプレビュー(C)

原稿の現在キャレット(カーソル)のある行に対応する個所をプレビューします。 ただし、この機能は相互参照のできる環境が整っている場合にのみ有効に働きます。
相互参照できるようにしたいのですが? 参照。



TeX -> カレント行のプレビュー(H)

 対象になっているファイルを TeX にかけた後、(エラーがなければ)引き続いて処理結果を表示します。 その際、原稿の現在キャレット(カーソル)のある行に対応する個所をプレビューします。 ただし、この機能は相互参照のできる環境が整っている場合にのみ有効に働きます。
相互参照できるようにしたいのですが? 参照。



TeX -> TeX -> カレント行のプレビュー(L)

 2度 TeX にかけることを除けば
TeX -> カレント行のプレビュー(H) と同じです。



印刷(I)

 プレビューワー(この場合はプリンタドライバといった方がいいか?)を起動し、dvi ファイルを印刷します。対象となるファイルは「
プレビュー(O) 」を参照して下さい。

 なおこの機能はメニューから選択する以外にもボタン image/execprto.gif を押すことでも実行することができます。



Emergency Stop

 何らかの理由により、TeX の処理を強制的に中止する必要が出たときに使います。普通使うことはありませんし、これにより止まるとも限りません。やもえないとき以外は使わないで下さい。



TeX DLL のバージョンチェック

 淺山 和典 さんの TeX DLL for Windows 95/NT ([2])を利用している場合、そのバージョンを調べて表示します。EWinTeX2 は TeX DLL を利用する際に、TeX DLL のバージョンが想定しているものと異なるからといって使用を中止したりはしません。もし TeX DLL のバージョンが EWinTeX2 の想定しているバージョンと異なる為に不具合が発生していると思われる場合は、この項目を実行してバージョンを確認して下さい。それ以外の場合は特にこの項目を実行する必要はありません。



LaTeXメニュー

 EWinTeX2 は LaTeX の環境の中からよく使うと思われるものをメニューとして用意しています。このメニューから項目を選択するだけで対応する環境(コマンド)が編集画面のキャレット位置に挿入されます。ここにない項目は「
設定(T)ユーザーメニュー(U) 」で自分でメニューに設定することが出来ます(設定した項目は「 ユーザーメニュー(U) 」に入ります)。

 なおこのメニューは編集画面でマウスの右ボタンを押すことによっても呼び出すことが出来ます。



ユーザーメニュー(U)

ユーザーメニューを呼び出します。項目を選択すると予め「
設定(T)ユーザーメニュー(U) 」で自分で設定しておいた対応する内容が編集画面のキャレット位置に挿入されます。

 なおこのメニューは編集画面でマウスの右ボタンを押すことによっても呼び出すことが出来ます。



記号表(Y)

 EWinTeX2 は TeX の記号の中から代表的なものを一覧表として用意しています。この表から記号を選んで挿入ボタンを押すか、その記号をダブルクリックすると編集画面のキャレット位置に対応するコマンドが挿入されます。

 この項目は Plain TeX の記号と AmS-TeX の記号に分かれており、更にそれぞれが数式とそれ以外に別れています。ここで Plain TeX の記号は AmS-TeX の専用記号以外と思って下さい。



外部アプリ

外部アプリケーション(ソフト)を起動します。ここにメニューとして現れるのは「
設定(T)外部アプリケーションの登録 」で登録したものです。ただし、エクスプローラだけはデフォルトで登録されています。



設定(T)

TeX Format の選択

TeX Module の選択

プレビューワーの設定(P)

ユーザーメニューの設定(U)

対象ファイルの固定(F)

開くフォルダーの固定(I)

バックアップの設定(B)

終了時削除ファイルの設定(D)

情報表示小窓の設定(W)

外部アプリケーションの登録(A)

エディタのフォントの設定(E)

DDEタイムアウト時間の設定(Q)

.tex を関連づける(R)

オプション(O)



TeX Format の選択

 使用する TeX と TeX Formatを選択します。

TeXの設定ダイアログ(淺山 和典 さんの TeX DLL for Windows 95/NT を使う場合)

TeXの設定ダイアログ(インプレスの TeX for Windows の TeX を使う場合)

TeXの設定ダイアログ(乙部 巌己 さんの bwpvtex を使う場合)

TeXの設定ダイアログ((角藤さんの)コマンドライン版を使う場合)



TeXの設定ダイアログ(淺山 和典 さんの TeX DLL for Windows 95/NT を使う場合)

デフォルトで

をメニューとして用意しています。この中に使用したいものがある場合はそれを選択して下さい。もしこの中になければ「詳細」ボタンを押して、TeX(ptex または tex) 及び Format を指定して、メニューに項目として追加し、選択して下さい。



TeXの設定ダイアログ(インプレスの TeX for Windows の TeX を使う場合)

  1. 「実行ファイルのあるディレクトリー」を指定して下さい。
    例: C:\WINTEX\BIN
  2. 「TeX のサイズ」を選んで下さい。
  3. 「フォーマットファイル」を選んで下さい。
    このメニューは予め WinTeX の「環境|TeX メニューの編集」でメニュー項目に追加しておかなければなりません(EWinTeX2 からは追加・設定は出来ません)。



TeXの設定ダイアログ(乙部 巌己 さんの bwpvtex を使う場合)

TeXの設定ダイアログ(インプレスの TeX for Windows の TeX を使う場合) 」を参照して下さい。



TeXの設定ダイアログ((角藤さんの)コマンドライン版を使う場合)

  1. 「TeX コマンドパス」には TeX の実行ファイルのパスを指定してください。
    例: C:\usr\local\bin\platex.exe
  2. 「オプション」にはコマンドラインオプションがあれば指定してください。
    例えば source specials を使う場合は -src と書いておきます。

(注)TeXコマンドパス+空白+オプション+空白+現在対象となっているTeXファイル名 の形で実行されます(この仕様は暫定です。将来変更する可能性があります)。



TeX Module の選択

使用する TeX モジュールを選択します。

淺山 和典 さんの TeX DLL for Windows 95/NT を使う場合 は TeX DLL を、

インプレスの TeX for Windows の TeX を使う場合 は WinTeX を、

乙部 巌己 さんの bwpvtex を使う場合 は bwpvtex を

それぞれ選んで下さい。TeX Module を変更した後は EWinTeX2 を一旦終了し、(EWinTeX2 を)再起動して下さい。Windows の再起動は必要ありません。 デフォルトは TeX DLL です。



プレビューワーの設定

 EWinTeX2 ではプレビューワーは拡張子 .dvi に関連付けられているアプリケーションをレジストリーから探して使うようにしています。従って適切な設定がなされている状態ではプレビューワーを特に指定する必要はありませんが、プレビューワーの指定を明示的に行うことも出来ます。この項目を選択すると
プレビューワーの設定ダイアログ が開きますので必要な設定を行って下さい。 その場合、こちらで指定された方が優先されます。

 関連付けがうまくいかないときや、普段使うプレビューワー以外のプレビューワーを使用したいときなどに使うといいでしょう。



プレビューワーの設定ダイアログ

プレビューワーの設定を行います。
プレビューワーの設定 参照。



ユーザーメニューの設定(U)

 ユーザーメニューの設定を行います。ユーザーメニューに新規項目を追加したり、編集、削除などを行います。ここで設定したユーザーメニューは 「
ユーザーメニュー(U) 」またはマウスの右ボタンを押すとメニューとして現れます。

 この項目を選らぶと ユーザーメニューの設定ダイアログ が開きますので必要な設定を行って下さい。



ユーザーメニューの設定ダイアログ

 ユーザーメニューの設定を行います。
ユーザーメニューの設定(U) 参照。

  1. 左画面=フォルダー画面
    ユーザーメニューはフォルダーに分けることもできます。デフォルトのフォルダーは「よく使うメニュー」で、ここに入れたメニューは ユーザーメニュー(U) にそのまま現れます。それ以外のフォルダーに入れた場合は、 ユーザーメニュー(U) にはフォルダー名が現れ(メニューに入れる設定にしている場合)、各メニュー項目はそのサブメニューとして現れます。

  2. 右画面=メニュー画面
    左画面で選択されたフォルダーの中にあるメニュー項目が一覧表示されます。



メニューの追加ダイアログ

ユーザーメニュー(U) を追加します。



対象ファイルの固定(F)

 「
TeX 」や「 TeX -> プレビュー(U) 」等で TeX を起動した場合、TeX の処理の対象となるのは通常現在編集の対象になっているファイル、すなわち、子ウインドウの内の一番上にあるファイルですが、ファイルの分割を行っているような場合は、編集の対象のファイルと TeX にかけたいファイルが異なることがあります。このような場合はこの設定を行い、TeX にかけるファイルを固定すると便利です。この項目を選ぶと「 対象ファイルの固定ダイアログ 」が開きますので、必要な設定を行って下さい。対象ファイルの固定を行うと編集の対象となっているファイルにかかわらず、TeX にかけるのは常に固定されたファイルになります。

注意!  対象ファイルの固定をしているのを忘れてしまい、思わぬものが表示されて、変だな変だなということがままあります。ご注意を。



対象ファイルの固定ダイアログ

TeX の処理の対象となるファイルを指定し、それに固定します。「
対象ファイルの固定(F) 」参照。



開くフォルダーの固定(I)

 「
ファイル(F) |開く(O)」などで、ファイル選択ダイアログが開いた際の初期フォルダーを指定したものに固定したい場合に使います。データがおいてあるフォルダーが決まっている場合などに使うといいでしょう。

 この項目を選らぶと「 開くフォルダーの固定ダイアログ 」が開きますので必要な設定を行って下さい。



開くフォルダーの固定ダイアログ

 ファイル選択ダイアログの初期フォルダーを指定したものに固定します。「
開くフォルダーの固定(I) 」参照。



バックアップの設定

バックアップファイルを作るかどうか、作るとしたら何世代まで何処に作るか、の設定を行います。

 ここでのバックアップファイルの作り方(タイミング等)は一般のエディタと少し異なります。 「 TeX 」や「 TeX -> プレビュー(U) 」等で TeX を起動した場合、編集対象となっているファイルは一旦保存されます。この保存が行われる際にバックアップファイルも作成されます。従って、TeX にかけた場合でも、対象のファイルに修正が行われておらず、保存がされなかった場合にはバックアップファイルは作られません。また 対象ファイルの固定(F) で TeX の対象が指定されている場合でも、バックアップファイルの対象となるのはあくまでも保存されたファイルであり、通常一番上にある子ウインドウのファイルです。

 バックアップファイルは指定されたフォルダーに作られます。その際のファイル名は、元のファイル名に .000 から始まる3桁の番号を拡張子に付けたものになります。最新のバックアップが .000 で、.001、.002、・・・と番号が大きくなるにつれて古いバックアップになります。

 この項目を選らぶと「 バックアップの設定ダイアログ 」が開きますので必要な設定を行って下さい。



バックアップの設定ダイアログ

 「
バックアップの設定 」参照。

 バックアップをとらない場合は 0 を指定して下さい(デフォルト)。



終了時削除ファイルの設定

 EWinTeX2 の終了の際に指定されている拡張子を持つファイルを削除します。log ファイルなど TeX 処理時に発生したファイルで必要なさそうなものを指定しておくといいでしょう。対象となるのは終了時に TeX の対象となっているファイルのファイル名の拡張子部分を指定されてたものに替えたファイル名を持つファイルです。

 この項目を選らぶと「 終了時削除ファイルの設定ダイアログ 」が開きますので必要な設定を行って下さい。



終了時削除ファイルの設定ダイアログ

 EWinTeX2 の終了の際に指定されている拡張子を持つファイルを削除させることが出来ます。削除させるかどうか、削除するとしたらどの拡張子を持つファイルを削除するか、を指定するダイアログです。「
終了時削除ファイルの設定 」参照。



情報表示小窓の設定

情報表示小窓(ボタン image/execprto.gifimage/help.gif の間にある表示領域)に表示する内容を選択します。



外部アプリケーションの登録

外部アプリ 」メニューにアプリケーションを登録します。 ここで登録したアプリケーションは「 外部アプリ 」メニューから選んで実行することが出来ます。登録は最大10個まで出来ます。デフォルトではエクスプローラが登録されています(従って残りは9個)。

 この項目を選らぶと「 外部アプリケーションの登録ダイアログ 」が開きますので必要な設定を行って下さい。



外部アプリケーションの登録ダイアログ

外部アプリ 」メニューにアプリケーションを登録します。



外部アプリケーションの設定ダイアログ

外部アプリケーションを新規設定または既に登録されているものを編集する際に使うダイアログです。

% D または % d = 現在選択されているフォルダー(ディレクトリー)のパス。

% A または % a = 現在開いている子ウインドウのファイル全てのパスを空白で区切って並べたもの。

% L または % l = 現在開いている子ウインドウのファイル全てのファイル名を空白で区切って並べたもの。

% P または % p = 現在アクティブになっている(編集対象になっている)子ウインドウのファイルのフルパス。

% F または % f = 同ファイルのファイル名。

% G または % g = % F から更に.拡張子を除いたもの。

% R または % r = 同ファイルのフォルダー(ディレクトリー)のパス。

% S または % s = 同ファイルのフルパスの \ を / に換えたもの。

% TP または % tp = 現在 TeX のコンパイル対象になっているファイルのフルパス。

% TF または % tf = 同ファイルのファイル名。

% TG または % tg = % TF から更に.拡張子を除いたもの。

% TR または % tr = 同ファイルのフォルダー(ディレクトリー)のパス。

% TS または % ts = 同ファイルのフルパスの \ を / に換えたもの。

ここで「現在 TeX のコンパイル対象になっているファイル」とは「 対象ファイルの固定 」をしている場合はそのファイル、そうでなければ「現在アクティブになっている(編集対象になっている)子ウインドウのファイル」となります。従って、「 対象ファイルの固定 」をしていない場合は、例えば % TP と % P は同じ意味になります。

例えばアプリケーション名に explorer.exe、オプションに /e, %D を指定した場合、現在のフォルダーが C:\Program Files\KiKu\EWinTeX2 であれば、 explorer.exe /e, C:\Program Files\KiKu\EWinTeX2 が実行されます。これは「 外部アプリ 」メニューにデフォルトで登録されているエクスプローラーの設定です。

なお、ファイルパスに空白が含まれる場合、そのファイルパスは "" で括られます。

例1 メニュー項目名: スペルチェック アプリケーション: C:\GNU\ispell\ispell.exe オプション: %p

例2 メニュー項目名: チェックイン アプリケーション名: cvs オプション: commit 起動時のフォルダー: c:\data\tex



エディタのフォントの設定

 EWinTeX2 が使っている編集画面でのフォントを変更したい場合に使います。



DDEタイムアウト時間の設定

 プレビューワーの DDE タイムアウト時間を秒単位で指定してください。 デフォルトは 10 秒です。 dviout の初回の使用時などに、フォントが大量に生成されてタイムアウトになる場合があります。 このような場合には大きめの数字を指定しておくといいでしょう。



.tex を関連づける

 拡張子 .tex を EWinTeX2 に関連付けします。
関連付けの不具合 参照。



オプション(O)

ここのオプションはその項目にチェックを入れる(項目を選択する)と ON(有効) になり、チェックを外すと OFF(無効)になります。

TeX コンソールを最小化する

毎回 TeX の結果をクリアする

終了時にプレビューワーも閉じる

子ウインドウを最大化して開く

コンパイル後 TeX コンソールを閉じる

保存前に問い合わせる

英語のワードラップをする

エラー行の括弧に色をつける

コンパイルの際全てのファイルを保存する

最後のファイルを前回のキャレット位置で開く

起動時に最後のファイルを開く

色やスタイルを保存する

コメント化/解除後は選択解除する

印刷は固定フォントで行う

ギリシャ文字のボタンを表示する



TeX コンソールを最小化する

TeX Console を最小化した状態で使います。このオプションは TeX DLL を利用しているときのみ有効です。 デフォルトは OFF。



毎回 TeX の結果をクリアする

新たに TeX の処理が始まる際に、前回の TeX Console の表示内容消去し、今回の出力のみを表示します。このオプションは TeX DLL を利用しているときのみ有効です。 デフォルトは ON。



終了時にプレビューワーも閉じる

EWinTeX2 を終了する際に、EWinTeX2 から起動したプレビューワーも一緒に終了させます。 デフォルトは ON。



子ウインドウを最大化して開く

EWinTeX2 が開く子ウインドウを最大化の状態(EWinTeX2 のフレーム一杯の状態)で開きます。編集画面は広くなる一方、他の子ウインドウは完全に背後に隠れて見えなくなります。 デフォルトは OFF。



コンパイル後 TeX コンソールを閉じる

TeX の(コンパイル)処理が終わる度に TeX Console を閉じます。ただし、TeX の処理中にユーザーに問い合わせる必要のあるエラーがあった場合には閉じません。ディスプレイが狭い等で、どうも TeX Console が邪魔、という場合に使用して下さい。なお TeX Console は前回の位置と大きさを記憶しているので、適当に自分の好みの位置と大きさにしておくとそれほど邪魔にならないかもしれません。 このオプションは TeX DLL を利用しているときのみ有効です。 デフォルトは OFF。



保存前に問い合わせる

EWinTeX2 ではTeX にかける際に編集対象のファイルを一旦保存します。デフォルトでは保存するかどうか問い合わせをすることなく黙って保存しますが、この項目を有効にすると保存前に保存するかどうかの問い合わせのメッセージを表示するようになります。保存しなければ修正は結果に反映されませんので、保存する以外にないのですが、この機能を有効にしておけば「やっぱり修正前の方が良かった」と思い直す機会を与えることにはなります。 デフォルトは OFF。



英語のワードラップをする

ワードラップを行うようにします。「英語の」と書いていますが、特に英語である必要はありません。 デフォルトは OFF。



エラー行の括弧に色をつける

TeX のエラーメッセージに対し、e でエラー行に戻った際、括弧の対応を分かり易くするために、その行の括弧( { } $ $ )に色をつけます。括弧閉じを忘れてエラーが出たときなどには多少役に立つかもしれません。ただし、実際はもっと前の行からエラーの原因が発生していることも多いので本当に役に立つことは希でしょう (^^;) 。 デフォルトは OFF。

 括弧の対応の確認は「 編集(E) |括弧に色をつける」メニューで明示的に行うこともできます(こちらは確認する範囲を指定できます)。



コンパイルの際全てのファイルを保存する

TeX にかける(コンパイルする)際に、それに先立って、現在開いているファイルを全て保存します。ただし、変更のないファイルは保存しません。

複数のファイルを編集して include や input 等を使って読み込んでいる場合などに便利かもしれません。この場合 対象ファイルの固定(F) と併用すると効果的です。

デフォルトは OFF(一番手前にあるファイルのみを保存の対象とする)。



最後のファイルを前回のキャレット位置で開く

最後のファイルを閉じる際、現在のキャレット位置を記録し、次回、最後のファイルを開く際は、キャレット位置をその位置にして開きます。 (正確には最後のファイルを開いた後、キャレットを前回の位置に移動します)。



起動時に最後のファイルを開く

このオプションにチェックを入れておくと、EWinTeX2 を立ち上げたとき、自動的に
最後のファイルを開く を実行し,前回終了時に開いていたファイルを開きます。



色やスタイルを保存する

ファイルの保存時に 「
編集(E) |選択部分に色をつける 」「 編集(E) |選択部分のスタイル変更 」等で行った色やスタイルの変更も保存するようにします。

(注意) このオプションを有効にした場合、ファイルの保存時に元のファイルの他にリッチテキスト形式(拡張子 .rtf)のファイルをつくって保存します。例えば元のファイル名を filename.tex とすると、filename.tex の他に filename.tex.rtf という名前のファイルが作られます。 この filename.tex.rtf は本来の原稿の他にフォントの色やスタイル等の情報を含んでいます。 次回に EWinTeX2 から filename.tex を読み込もうとすると、EWinTeX2 はまずこの filename.tex.rtf を探し、あればそれを filename.tex として読み込みます。 こうすることによって色やスタイルの情報を保存・復元しているのです。

 このことは十分注意する必要があります。例えばもし、EWinTeX2 以外のアプリケーションで filename.tex の変更を行った後、EWinTeX2 で filename.tex を読み込むと、(変更の行われていない)filename.tex.rtf の方が読み込まれてしまうので、filename.tex に行った変更が反映されないことになってしまいます。 もちろんこの場合でも、この 色やスタイルを保存する のチェックを外して読み込んでやれば、本来の filename.tex が読み込まれ、変更が反映されます。ただし、そうすると色やスタイル等の情報はなくなってしまいます。

 色やスタイルを保存したい場合は EWinTeX2 以外のアプリケーションで原稿を変更することは避けた方が賢明です。

 バージョン管理ソフトを使って原稿のバージョン管理を行っている場合、filename.tex をチェックインすると同様の問題が発生します。このような場合、filename.tex.rtf の方をチェックインするようにするとこの問題を回避することが出来ます。



コメント化/解除後は選択解除する

このオプションを有効にすると 「
編集(E) |コメント化」した後、範囲指定(選択状態)を自動的に解除します。またコメント解除後も、範囲指定(選択状態)を解除します。 なおデフォルトでは続けてコメント化を行う( % を2つ付ける)ことが容易に出来るように選択状態の解除は行いません。



印刷は固定フォントで行う

このオプションを有効にすると「
ファイル(F) |印刷」で印刷する際にエディタのフォントに関わらず固定したフォントで印刷を行うようになります。 印刷した際に、行の途中で文字が切れるような場合には、このオプションにチェックを入れて有効にして下さい。



ギリシャ文字のボタンを表示する

このオプションを有効にするとギリシャ文字のボタン・ウインドウを表示します。



ウインドウ(W)

子ウインドウの操作メニューです。



ヘルプ(H)



こんなときは? (Q and A)

設定ファイルが出来る場所を変えたいのですが?

複数のユーザーが使っているパソコンで EWinTeX2 を使いたいのですが?

ユーザーメニューがちょん切れます。どうしたのでしょうか?

EWinTeX2 で扱えるファイルの大きさはいくらまでですか?

キャレットの現在位置をマークしたいのですが?

相互参照できるようにしたいのですが?

リプレビューがうまく働きません。どうしたのでしょうか?

印刷がうまくいきません。どうしたらいいですか?



設定ファイルの出来る場所を変えたいのですが?

EWinTeX2 では EWinTeX2.INI 及び UserMenu.INI の二つの設定ファイルを使います。

設定ファイルの置き場所は次の順で決定されます。

  1. コマンドライン引数 /I がある場合。
    /I に引き続き記入されている文字列を置き場所とします。
  2. 起動時にカレントフォルダーに EWinTeX2.INI または UserMenu.INI がある場合。
    カレントフォルダーを置き場所とします。 すなわちカレントフォルダーにある EWinTeX2.INI 及び UserMenu.INI を使います。 どちらか一方しかない場合は他方はひとまずデフォルトが適用されます。
  3. 環境変数 EWINTEXHOME が指定されている場合。
    環境変数 EWINTEXHOME に格納されている文字列を置き場所とします。
  4. 環境変数 HOME が指定されている場合。
    環境変数 HOME に格納されている文字列を置き場所とします。
  5. 以上のどれでもない場合。
    実行ファイル ewintex2.exe をインストールしたフォルダーを置き場所とします。

また EWinTeX2 起動後に変更したい場合は「 ファイル(F) |設定ファイルのフォルダーを指定する」で指定することが出来ます。

(注意) 何れの場合もフォルダーは既に存在する必要があります。

例1:

/Ic:\data\tex フォルダー c:\data\tex に初期化ファイルを作る。

例2:

set EWINTEXHOME=c:\data\test フォルダー c:\data\test に初期化ファイルを作る。



複数のユーザーが使っているパソコンで EWinTeX2 を使いたいのですが?

実行ファイルは共通に一つあればいいのですが、設定ファイルは各人専用のものを作るようにした方がいいでしょう。

 各ユーザーが自分の環境を持っている場合は「 設定ファイルの出来る場所を変えたいのですが? 」を参考に自分の環境で環境変数 EWINTEXHOME あるいは HOME を設定するといいでしょう。

 各ユーザーが自分の環境を持てない場合は難しいのですが、例えば各自が自分用の EWinTeX2 へのショートカットを作っておき、その中で実行ファイルの引数として

/I自分の設定ファイルを置くフォルダーのパス

を指定しておきます(リンク先として

〜\eintex2.exe の後に /Iフォルダーパス

を書き加える)。そうしておいて各自が自分のショートカットを使うわけです。最悪の場合は、そうしたショートカットをフロッピーディスクに保存しておいて(設定ファイルを置くフォルダーもフロッピーディスクを指定する)、EWinTeX2 を使う場合は常にそのフロッピーディスクのショートカットを開いて EWinTeX2 を起動することが考えられます(余りお勧めしませんが)。

また EWinTeX2 起動後に設定ファイルを変更したい場合は「 ファイル(F) |設定ファイルのフォルダーを指定する」で指定することが出来ます。



ユーザーメニューがちょん切れます。どうしたのでしょうか?

 ユーザーメニューの総量が大きすぎることが考えられます。

 ユーザーメニューは設定ファイル UserMenu.INI に保存されています。この UserMenu.INI は Windows のプライベート・初期化ファイルでファイルの大きさに制限があります。最大 64 Kバイトのようです。従ってこれを越えるような場合は超えた部分については保存されません。また、そうした場合でもエラーメッセージは出ません(すいません。手抜きです (^^;) )。このような現象が起こった場合はユーザーメニューの個数、あるいは内容を減らすしかありません。



EWinTeX2 で扱えるファイルの大きさはいくらまでですか?

 EWinTeX2 ではファイルバッファをデフォルトで 512 Kバイトに設定しています。通常これで十分と思いますが(これを越えるようなファイルは分割た方がいいと思います)、もしこれを越えるような大きさのファイルを読み込んだ場合でも、そのファイルの大きさ + 32Kバイトのバッファが取られますので、そのまま通常の編集であれば行えると思います。また、ファイルを保存する度にバッファの大きさの見直しが行われます。

 もし何らかの理由で、デフォルトのファイルバッファの大きさを変更したい場合は設定ファイル EWinTeX2.INI の中の [EWinTeX2] セクションに EditLimitSize=数値(Kバイト単位) の一行を加えて下さい。

例:デフォルトのバッファサイズを 1024K バイトに設定する。 [EWinTeX2] EditLimitSize=1024



キャレットの現在位置をマークしたいのですが?

「Alt + M」でキャレット(カーソル)の現在位置をマークし、「Alt + ↓」(または「Alt + Ctrl + M」)でマーク位置に戻ります(ジャンプする)。

「Alt + M」を押すたびにキャレット位置を(最大10個まで)を保存します。 「Alt + ←」(または「Alt + Ctrl + , 」)を押すたびに保存していた位置を(古い方に向かって)順次取り出してその位置に移動します。 「Alt + →」(または「Alt + Ctrl + . 」)は逆方向に順次移動します。 また、「Alt + ↑」で一番古いマーク位置に移動します。

最大個数を超えてマークしようとすると、一番古いマーク位置が破棄され、新たな位置がマークされます。

(注意) このマークは先頭からの位置を保存するので、マークした後、削除や挿入があると本来の位置とは異なるところにジャンプするすることがあります。 またキーボードによってはうまく働かないことがあるかもしれません。

なお、この機能は(全然隠してはないけど)隠し機能です。



相互参照できるようにしたいのですが?

TeX原稿(EWinTeX2)と対応するdviファイル(dviout)の間で相互参照することが出来ます。 ただし、以下の環境が整っている必要があります。
  1. source specials に対応したコマンドライン版 TeX を使っていること。
    例えば角藤版のWeb2C 7.3.3 (Win32)。
  2. source specials に対応した dviout を使っていること。
    例えば dviout 3.12。

これらを満たした上で適切な設定を必要とします。

C:\Program Files\KiKu\EWinTeX2\ewintex2.exe^s/e%d "%s"

等と指定すればいいようです。



リプレビューがうまく働きません。どうしたのでしょうか?

dviout を利用している場合に、 「TeX->リプレビュー」や「TeX->カレント行の表示」 等がうまくいかない(一ページ目が表示されてしまう)場合は、dviout の Auto Renew オプションがオンになっている可能性があります。 この場合は Auto Renew をオフにするとうまくいくはずです。 具体的には「DVIOUT のプロパティ」ダイアログの System タブに Auto Renew のチェックボックスがありますのでので、そこのチェックをはずしてください。 (「DVIOUT のプロパティ」は dviout の Option|Setup Paremeter メニューを選ぶと開きます)。



印刷がうまくいきません。どうしたらいいですか?

ファイル(F) |印刷」で印刷されるのはエディタの内容で「出来上がり(=dviファイル)」の方ではありません。 印刷した際に、行の途中で文字が切れるような場合には、 「 オプション(O)印刷は固定フォントで行う 」オプションにチェックを入れて有効にして下さい。 印刷する際にエディタのフォントに関わらず固定したフォントで印刷を行うようになります。



その他

使用条件及び著作権

作者への連絡

謝辞



使用条件及び著作権

条件: 本ソフトウエアは無保証とする。本ソフトウエアの利用によって利用者が 被るいかなる直接的・間接的な損害に対しても、作者は一切責を負わない。 全て利用者の責任において使用すること。 以上。



作者への連絡

作者・菊政 勲への連絡はメールでお願いします。アドレスは

kikumasa@po.cc.yamaguchi-u.ac.jp

です。



謝辞



参考文献

[1] インプレス・ラボ責任編集、縦組対応日本語TeX統合環境 TeX for Window、インプレス、1994

[2] 中野賢・淺山和典・内山孝憲著、日本語LaTeX2eインストールキット、アスキー出版局、1998(第1版第3刷)

[3] 乙部巌己+江口庄英、pLaTeX2e for Windows Another Manual Vol.1 Basic Kit、ソフトバンク、1996

[4] アスキー書籍編集部、明解LaTeXリファレンス、アスキー、1995

[5] 奥村晴彦著、LATEX2ε美文書作成入門、技術評論社、1997